ローカルな史跡にQRコード設置
川崎市中原区の宮内自治会では、地元の歴史を伝えて行こうと、独自で史跡に案内板を設置する活動をしています。
そして、そこには簡単な紹介文に加えてQRコードも記載しており、読み取ることで詳しい説明が読めるウェブサイト「宮内歴史ガイド」にアクセス出来るという事です。
観光地でもないようなローカルな史跡に、QRコードを付けている自治体はあまり見たことが無いですよね。
地元を散歩した際などでも、簡単に歴史を学ぶ事が出来るという事で、とても画期的な取り組みだと思います。
宮内自治会では、後世に地元の歴史を伝えようと3年間限定で宮内歴史ガイド委員会を結成してこの活動を始めているという事です。
メンバーの野口友之さん(72)は「宮内は奈良時代から続く歴史ある街。伝えたい、説明したいことがたくさんあった。新しく暮らし始めた人にも、地域の価値を知ってほしかった」と話す。
(引用:宮内自治会 史跡に案内板を設置 地域の記憶を後世へ )※太字筆者加筆

「手段」としてのデジタルの活用
自治会や町内会と言うと、古臭くて何をやっているのかわからない人たちの集まりだというイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
しかし上記のように、高齢者の多いと思われる自治会でも、デジタルを用いて歴史を伝えて行こう、と言う取り組みがなされています。
最近DXが流行っていて、どの企業でも盛んに謳われていますが、デジタル化は手段であって目的ではありません。
時代に合わせて伝える手段を模索し、柔軟にデジタルを活用しようとしている川崎市の宮内自治会の取り組みは、評価されるべき事だと感じます。
ローカルな史跡をPRすべき
現在では、多くのローカルな史跡が街並みに埋もれてしまっており、本来の「その土地の歴史」を伝えられていない状況にある事は否めません。
地元に住んできた先人たちの歴史を感じ、学んでいく事は、その土地に愛着を持って生活していく上で大切な事です。
愛着を持つ事で地域の繋がりも活発化していき、互いに助け合える関係を築く事が出来るのだと思います。
また、地元愛が強くなるほど、地元の政治への関心も高まっていくのではないでしょうか。
ローカルな史跡のPRは、結果的に政治参加にも繋がってくる事かと思います。
そして更に、その地域の歴史を知る事によって、地域の環境・災害の歴史も学ぶ事が出来ます。
歴史から災害を学ぶ事で、地震や津波など「いざ」という時に備える事が出来るかもしれません。
これら観点から見て、地元の歴史は伝えて行かねばならないと感じます。
現在では、特に武蔵小杉駅に代表される川崎市中原区を筆頭に新住民も増えており、地域の繋がりが希薄となってきているのも現状です。
そんな時代だからこそ、ローカルな史跡もデジタルを活用してPRしていく取り組みをしてみてはどうでしょうか。
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PROFILE

- ブロガー大学生/バーテンダー
- 1999年生まれ、川崎市出身の大学生。明治大学文学部在学。趣味は歴史研究、読書、旅行。若者の政治参加推進を掲げて幅広く活動しながら、参議院議員の音喜多駿に憧れて政治について勉強中。2019年10月7日よりブログ毎日更新中。2020年10月より赤羽でBARをスタート。
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