政治 -politics-

【政治】ヘイトスピーチへの罰則は必要なのか。

遂に12月12日、「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」が可決されました。




今回、ネトウヨから猛批判の対象となっているこの条例ですが、改めてこの条例に関してまとめて、必要性と問題点を書いていきたいと思います。

まず、この条例が提出された背景。

①川崎市には市域人口の0.5%(7000人以上)の在日コリアンが在住している。

②右翼団体による在日コリアンへの誹謗中傷が多発。

③中原区の職員やボランティアが区内を2日間調査した中で、約50件程の在日コリアンを誹謗中傷した落書きが見つかる。

④過去に激しい在日コリアン排斥デモが日常的に発生していた。

⑤2019年5月、川崎市で小学生20人が殺傷された事件で、犯人は在日コリアンであるという根拠ないデマや誹謗中傷がネット上に溢れるなどの差別を煽る内容も日常的に発生。

このように川崎市内での差別はヘイトスピーチ解消法制定以降も見過ごせないような状況でした。

現在は暴力沙汰になる可能性のある激しいデモは下火になってはいるものの、在日コリアンに対する差別的言動は一部の右翼団体の間で日常的に繰り返されています

そしてそれに対するカウンターデモも発生しており、いつか大きな事件が起こる可能性もあり得るという川崎市の現状がこの条例の背景にはあります。

そこで、今回はその根本的な原因となっているヘイトを取り締まる条例ができたわけです。

しかし、正直これは決して実効性のあるものではありません。

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罰則までの手続きも最大限に表現の自由に配慮したものであり、一部の保守層が「川崎市では悪いことをした外国人にすら何も言えない」「川崎市では日本人が差別される」と言っているのは全くの的外れという事がわかります。

この勧告・命令・刑事罰の対象となっている行為は極めて悪質な物に限られており、普通の人間であれば絶対にしない事です。

ある意味、こういった行為をする人間を罰するのは当たり前ではないでしょうか。

どれだけ川崎市で在日コリアンへの差別が行われていて、苦しんでいる人がどれだけいるのかも知らないのによくネットで好き勝手言えるなと一市民として思います。

この条例に対して真っ向から反対する保守層はそこまでしてヘイトをしたいのでしょうか。

ただ、この条例に問題点があるのも事実です。

①罰則の対象が極めて狭く、即効性や実効性に疑問が感じられる。

②対象が本邦外出身者へのヘイトに限られており、日本人へのヘイト(LGBTや障碍者などに対して)が日常的に起きている訳ではないが、「何故外国人に限定するのか」という事を市民や多数の国民の理解がまだ完全に得られていない中で、何故ここまで早急に採決を進めたのか。何かこの条例を早急に制定させなければならない理由が他にあるのではないかと一般人の不安を煽る。

これらの問題についてもっと議論を深め、内容をもう少しブラッシュアップして日本人からの批判を受けないよう考慮し、右翼団体に負けないくらい広報活動に力を入れて市民への理解を深めてからの可決でも良かったはずです。

なのに市長が何故ここまで強引に進めたのか、という点には僕も甚だ疑問です。

それほどまで川崎市でのヘイトの現状が酷いという事なのでしょうが、市内の右翼団体やネトウヨ達から批判を受ける事は十分に想定できる事だと思うので、この条例を制定する際にはもう少し慎重に真剣に外形的公平性を考えるべきで、それを怠った議会、市長には問題があるかなと思います。

この条例には確かに問題もありますが、結局はヘイトをしなければいい話です。

もしこの条例で誤った運用がなされれば議会で速攻条例を潰すこともできると知り合いの川崎市議会議員の方が仰っていたので、可決されてしまった以上は、施行して状況を見てからの判断が1番賢明ではないでしょうか。

とりあえず、上記のような川崎市の事情や現状、条例の内容、実効性、問題の本質を考えずに「川崎市のヘイトスピーチ条例は日本人差別条例だ」という結論ありきで単に川崎市に悪口を言う輩は論外です。

そういう人達の存在がこの条例の存在意義を逆に強めている事に早く気づいて欲しいものです。

今回は以上です。

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