和合大樹のプロフィール

日本共産党と野党 ―二段階革命論の渦中にある日本政治を憂う

先日、川崎市の元副市長であり、現在は川崎市の産業のトップとしてご活躍されている方と3時間くらい2人で歴史や政治の話を語る機会があったのですが、その中で勧められた本が勉強になったので軽くまとめていきます。

勧められたのは、『日本左翼史』という新書。

共産党や社会党について詳しく書かれている本です。

共産党と社会党の違い、説明出来ますか?

まずこの本には、共産党と社会党は似ているようで違う政党だ、という事がわかりやすく書かれています。

実際、多くの方が共産党と社会党について、その成り立ちや違いについてあまり理解していないのではないでしょうか。

まず共産党について説明すると、正式名称は「日本共産党」。

戦前の1922年7月15日に、日刊紙『萬朝報』の元記者で、日本で初めてマルクス・エンゲルスの「共産党宣言」を翻訳した事で知られる堺利彦ら8人の社会主義者達が、社会主義革命日本でも実現するために結成しました。

それから数ヵ月後には、社会主義革命を推進するための国際組織「コミンテルン」に加盟し、「コミンテルン日本支部 日本共産党」となります。

その主張は、私有財産制度を否定し君主制(天皇制)の廃止を掲げるというもの。

政府はもちろんこれを認めるはずもなく、共産党結党翌年の1923年に関東大震災後の混乱を受け、緊急勅令を公布して共産党の取り締まりに当たり、1925年には治安維持法を制定して弾圧しました。

戦後は合法政党となり、全国に約27万人(2019年時点)の党員を抱え、衆議院に12、参議院に13の議席を占めるに至っていますが、現在も革命政党であることを綱領に明記しています。

ただややこしいのが、現在の日本には社会主義革命ではなく、まずは「異常な対米従属」と「大企業・財界の支配」を打破して、日本の真の独立を勝ち取り、政治・経済・社会の民主主義的な改革を実現する事が必要だと主張している所です。

共産党は、この民主主義革命資本主義の枠内で行う事を当面の使命としています。

一方で社会党の正式名称は「日本社会党」。

こちらは戦時中に息を潜めていた非・共産党系合法的社会主義政党の関係者たちが戦後間もない1945年11月に大同団結して出来た政党でした。

ただ、社会党も変わっている所があり、それぞれの国家観や社会観にはかなりのバラツキがあったのです。

社会党左派は共産党とは違う方法論を志向していたものの、マルクス主義的な社会主義革命の実現を目指している点では同じで、多くは天皇制にも否定的な考えを持っていたのに対して、社会党右派は反共主義的な考え方を持つ人が多くいました。

しかし、見解が違う両者がひとつの党を形成した事で、少なくとも一時期は野党としての強さが発揮されていたのも事実です。

1996年に社民党(社会民主党)に党名を変更して現在も存続していますが、党員は共産党にはるかに及ばない1万4549人(2019年2月末現在)。国会での議席も、衆参に1議席ずつもっているにとどまっています。

明らかに特殊な共産党

この共産党と社会党の成り立ちを見てもわかる通り、一見似通った政党でも共産党だけが特殊な考えを保持しているのです。

要するに、現在の日本の議会政治において、共産党以外の政党は現行憲法と資本主義体制のもとで作られた様々な法律の枠内で政治活動をする政党であり、政権与党になったとしても、その仕組み自体を覆そうとは考えていません。

それに対して共産党は、現在の体制に従いながら政治活動を行っていますが、政権を奪取した暁には今ある体制を違うものにつくり替える事を目指しているのです。

これは共産党自身も明確に主張しています。

日本の根本体制を揺るがす勢力に与する野党?!

かつては社会党左派も本気で革命を起こそうとしていましたが、党の上から下まで、右から左までが一丸となって体制転覆を目指している政党は国会の中で共産党以外に存在したことはありません。

だからこそ、共産党を明確に想定した破壊活動防止法という法律が戦後まもなく制定され、1971年の「渋谷暴動事件」を最後に適用例がないにも関わらず存続しています。

更に言えば、政府は共産党に対処する為の機関として公安調査庁という定員1660人の独自の役所まで作り、共産党の動きを注意深く監視しているのです。

そんな状況が戦後ずっと続いているのも、共産党が革命政党の旗を降ろしていないからであると言えます。

その様な革命政党と立憲民主や国民民主などの野党が手を組み、民主主義革命を経て共産主義革命を目論む二段階革命論に与する様な行為をしているという事が、正直信じられませんし、野党が国民政党たり得ぬ理由なのではないでしょうか。

関連:日本人は共産党について無知な故に甘い ―党の綱領を読み解くと見えてくる「危険な思想」とは | TAIKI BLOG (taiki-wago.com)

関連:現在も革命を目論む唯一の政党・共産党 ―日本共産党が目指す民主主義革命とはなにか? | TAIKI BLOG (taiki-wago.com)




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUT US

TAIKI
1999年、川崎市出身の大学生。明治大学文学部在学。趣味は歴史研究、読書、旅行。若者の政治参加推進を掲げて幅広く活動しながら、参議院議員の音喜多駿に憧れ、政治について勉強中。雑記ブログを2019年10月7日より毎日更新中。2020年10月、赤羽でBARをスタート。地元PRメディア「なかはらPR」を一人で運営。