いま話題になっているこの出来事。
町長からのセクハラを告白した町議がリコールされ、失職してしまうという事が起こったのはご存知でしょうか。
今回はこの出来事についてまとめます。
町長からのセクハラを訴えた町議が失職?!
事の発端は、群馬県草津町の新井祥子町議(51)が、昨年11月に「2015年1月に町長室で黒岩信忠町長から性被害に遭った」と電子書籍で告白した事にあります。
町長はこれを否定しており、現在民事で争っている最中だと言う事です。
しかし、これに対して町議会の議長ら多数派が主導して、新井町議に対する解職の賛否を問うリコールの住民投票が6日に行われました。
この結果、賛成多数により、新井氏は失職したのです。
本当にこんな事あるの?と思うような信じられない出来事ですよね。
新井町議が訴えているセクハラ被害の有無についての公的判断を待たずして、虚偽の訴えであることを前提にリコールが成立してしまうとはどういう事なのでしょうか。
何を根拠に住民投票が行われ、住民は何を根拠に投票したのか、全くもって何の正当性も存在せず、単に権力者に盾突く輩を排除しただけに思えます。
疑わしき加害者が権力を笠に着て、保身の為に被害者と思われる人物を排除してしまう事があっていいとは到底思えません。
リコールの賛成数が有効投票の9割以上という事からも、町長や議長などの権力者に盾突く事が出来ないムラ社会の原理を体現しており、今回の住民投票はムラ社会の末路とも言えます。
ムラ社会における排除の原理
「権力者に右向けと言われて右を向かない人は排除されていく・・・。」
「周囲とは違う事、和を乱すと認識されてしまえば排除される・・・。」
そんなムラ社会は日本全体に蔓延っている物と思います。
小さな組織もその典型です。ムラ社会型の小さな組織は、気に食わない人や組織の意向と対立する人間をどんどん排除していき、イエスマンしか残らなくなってしまいます。そこで更に強固なムラ社会が誕生していくのです。
結果的に「同調圧力」や「忖度」によって、何か問題が起きたときの対処でさえ、誰かの意向や周囲の意向を考えて、無かったフリをしたり、目を瞑って見過ごしてしまうという事が起きてしまいます。
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今回の草津町議会の件でも、そうしたムラ社会の原理によって被害者(と思われる方)が排除されてしまいました。
しかし現在の日本社会において、全く正当性もなく、民主主義を悪用して人を陥れるという事があってはなりません。
権力者から嫌われ、力が無くて権力に抗えず、忖度と同調圧力に負け、一人でもがくしかない人は、ムラ社会がそこかしこに跋扈するこの国でどのように生きて行けば良いのでしょうか。
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PROFILE

- ブロガー大学生/バーテンダー
- 1999年生まれ、川崎市出身の大学生。明治大学文学部在学。趣味は歴史研究、読書、旅行。若者の政治参加推進を掲げて幅広く活動しながら、参議院議員の音喜多駿に憧れて政治について勉強中。2019年10月7日よりブログ毎日更新中。2020年10月より赤羽でBARをスタート。